パニエシリーズ開発秘話・「本気パニエ」と「運命のパニエ」と「おでかけパニエ」の比較



~パニエ記録更新中~
計算してみたところ、2015年の秋冬コレクションの本気パニエ販売数、裾メローのメートル数を合わせると、富士山の高さ(3,776m)を超えていました。
当店の商品の中でも制作に手間がかかるのがパニエシリーズ。
常識では考えられないほどの生地量を使用しており、1着ずつ丁寧に仕上げています。

~本気パニエ・運命のパニエ 製作風景~
フリルの波にのまれるアトリエ。辺り一面フリルの海。
1着ずつ縫製を行っておりますので、制作完了次第順次お届けとなります。
出来るだけふわっとした状態でお届け出来るよう、花束のような梱包とさせて頂きました。
お手元に届きましたら、お早目に開封・解放し、ふんわり感をお楽しみ下さい。

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~「本気パニエ」と「運命のパニエ」の比較~

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本気パニエ ブラック/ホワイト スカート丈55cm
運命のパニエ ブラック/ホワイト スカート丈55cm

「本気パニエ」ほどではないけれど、運命のスカートを着てちょっとお出かけするときに少しボリュームが欲しい・・・
「本気パニエ」と「おでかけパニエ」の中間くらいのボリュームのパニエ、というところから「運命のパニエ」の開発をスタートしました。

・TAKE1「おでかけパニエ」からの開発
「おでかけパニエ」の丈を伸ばす分を、バランスとシルエットを考えてそれぞれの「段」に配分するように設計。
この場合、丈が伸びる分、裾フリルの分量は増やさないと「欲しいカタチ」にはなりません。
最初に制作したサンプルでは「バルーンシルエットに合わせるパニエ」としての「欲しいカタチ」にはならず、TAKE2に着手することに・・・

・TAKE2「本気パニエ」からの開発
「本気パニエ」のボリュームをダウン。
資材的な問題点をまず考えて、裾フリルに「使うことが出来る分量」と「資材の無駄」の兼ね合いを考えながらの設計。
やるからには「本気パニエ」の単純なボリュームダウンではありません。
もちろん「普段着」ということを考えて、裾のフリルの分量は格段に減らしてあります(その比率、なんと40%です!)けど、パニエ単体ではそんな比率には見えないのではないでしょうか。
上に生地量をたっぷり使った「二次元と運命が交差するスカート」をはいてあげると、その生地の重さで「普段着」用のボリュームにおさまってくれます。

実は・・・フリルの長さは40%ですけど、「ギャザーの分量」は80%です!
パタンナー曰く、詳しくは言えませんが「どんなカタチが欲しいのか」さえハッキリすれば、あとはシルエットを作るために必要な「要素」(段の高さ、身の幅、、使用素材、フリルの長さ、ギャザーの分量などなど・・・)を全部頭の中で混ぜ合わせてポンッ!と生みだしてあげればいいワケです。

TAKE1のサンプルで、「欲しいカタチ」がはっきりしたので、あとはその「バランス」の範囲での設計でした。

生地量たっぷりの"二次元と運命が交差するスカート"をさらに美しく魅せたい!
そんな想いから開発がスタートしたパニエシリーズ。
バルーンスカートがふわっと膨らむよう、どこから見ても美しく、パーフェクトなシルエットを実現します。

「本気パニエ」はとっておきの日に。
ちょっとおめかししたい日に、おでかけにぴったりなボリュームの「運命のパニエ」
お好みに合わせてお選び下さい。

~「本気パニエ」と「おでかけパニエ」の比較~
本気パニエ ブラック/ホワイト スカート丈55cm
本気パニエは生地量たっぷりの「二次元と運命が交差するスカート」をさらに美しく魅せるために開発したパニエです。
運命のスカートの蹴回しは約3.8m。
生地量が多いスカートなので、どうすれば綺麗にスカートが膨らむのか、パニエを2種ずらして履いたらどうかなどと試行錯誤を重ねました。
生地の重さに負けず、ふわっとふくらませるために工夫を凝らした末に辿り着いたのが「本気パニエ」です。

外側のスカート部分の生地にオーガンを使用しています。
若干ふくらませ気味に、上に履くスカートやワンピースの重みにある程度耐えるよう設計されています。
裾のフリルに使用した生地のメートル数は企業秘密!ですが、走るとちょっと息切れするくらいの距離の生地を使用しています。

製作にまつわる秘話なのですが、本気パニエは専属の縫製工場に“無理っ!”と言われて返された経緯を持つツワモノです。
試しに、他の縫製工場の技能士にも相談してみましたが、「ウェディングドレスですか!」と、ドン引きされました。
・・・ので、当店の併設工場にてスタッフでフリルまみれになりながら生み出されています。

「本気パニエ」の蹴回しは約3m。
蹴回しが3mのスカートに合わせてしまうとスカートがパンッパンに張るように膨らんでしまいます。シルエットも美しくありません。
蹴回しが3.8mの運命のスカートと合わせて商品写真のような丁度良いシルエットになりますので、お手持ちのスカートやワンピースと合わせる場合は蹴回しを測って頂き、ご検討下さい。

「おでかけパニエ」と並べると親子のようにも見えますね。

裾フリルに使用した分量だけで計算式にすると、0.3倍の差があります。
≪本気パニエの裾フリル分量≫×0.3=≪おでかけパニエの裾フリル分量≫

トルソー画像と実際に着用した際の違いが「人間の足」です。
人が履いて脚が入るとボリュームや見え方が異なります。
また、パニエはご着用や保管方法によりボリュームが異なりますので、あくまでも目安で捉えて頂きたいです。
※パニエの蹴回しは製作完了時の業務用スチームで綺麗に膨らませた状態で測定しています。

本気パニエは着想段階から「本気パニエ」の仮称がそのまま商品名になりました。
出来上がったときに、よし、このままでいこう!と「本気パニエ」をそのまま採用しました。

お届けしたお客様からも「本気パニエが届いたけど、本当に”本気”だった!」とのご意見を多数頂いております。
特別な日の装いに、ここぞ!という時にキメて頂きたい、「本気パニエ」
ご購入をご検討されているお客様も多くいらっしゃるそうなので、こちらのブログ記事が参考になりましたら幸いです。


~「おでかけパニエ」と「Aラインショート丈パニエ」の比較~
写真左:Aラインパニエ 写真右:おでかけパニエ
おでかけパニエ ブラック/ホワイト スカート丈45cm

おでかけパニエは「本気パニエ」をお届けさせて頂きましたお客様からの「今度はデイリー使いのパニエを!」というご要望にお応えし、開発した商品です。

②外側のスカート部分の生地にサテンを使用しています。若干膨らませることを意図しています。
④パニエの蹴回しは2mが目安になります。

≪本気パニエの裾フリル分量≫×0.3=≪おでかけパニエの裾フリル分量≫
※裾フリルは本気パニエの0.3倍の分量(目安)になります。

■Aラインパニエ スカート丈45cm
①外側のスカート部分の生地にシフォンを使用し、ポワッと膨らませないように工夫しています。
③パニエの蹴回しは2.3mが目安になります。

≪本気パニエの裾フリル分量≫×0.5=≪Aラインパニエの裾フリル分量≫
※裾フリルは本気パニエの半分の分量(目安)になります

Aラインパニエとおでかけパニエでは、おでかけパニエの方がフリル分量が少なく、ボリュームも小さくなっています。
おでかけパニエは普段使いにプラスワンアイテムというコンセプトのため、使いやすいボリュームまでダウンさせました。
画像ではAラインパニエの方がボリュームが無いように見えるかと思われますが、シフォンを使用したことによるシルエットになります。

≪Aラインパニエの裾フリル分量≫×0.6倍=≪おでかけパニエの裾フリル分量≫
※Aラインパニエの0.6倍がおでかけパニエのフリル分量の目安になります。

尚、大変申し上げ難いのですが、「本気パニエ」と「おでかけパニエ」の再製作でスケジュールがいっぱいになってしまうため、以前発表致しましたAラインショート丈パニエは現在のところ再販の予定はございません。
何卒ご理解賜ります様お願い申し上げます。

本気パニエの開発・製作風景はこちらの記事>>「本気パニエ」の開発・製作風景について